コラム

自分の病気は自分が作る

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今年の夏は本当に異常ですね。仙台に来て35年位経ちましたが、こんなに暑い夏は初めてです。

マスコミは連日熱中症に対する注意喚起を促していますが、私は畑に出る時、コップ一杯の還元水にキパワーソルト(還元力がある特別な塩)”をパラリと入れて飲んでいます。これが飲む点滴のような効果を発揮してくれるので、熱中症の心配はありません。

私は、庭に出る時は必ず杖を持参します。
庭や畑の地面は微妙なデコボコがありますが、普通はそのデコボコを無意識のうちにバランスをとりながら歩いているわけです。以前の私はそんな事さえ意識せずにいました。

ところが今は、自分の脳が平らだと思っていたところが少しでもデコボコしていると、脳がそれに対応できず、体がケイレンを起こして転んでしまうのです。でも庭で転んでも土の上なので、家の中と違って痛くないのは幸いです(多少汚れますが)。 私の体が大きくケイレンして転ぶのは、こんな風に、私の脳が予測していない事態が起こった時なのです。

私の病気は肺塞栓症でしたが、それが原因で呼吸が止まり、心臓が止まってしまいました。

搬送先の病院で心肺蘇生をしてくれたのですが、何度蘇生してもすぐに心臓が止まり―を繰り返したので、脳に血流が行かない時間が長くあり、手足を司る脳の回路がプッツンしてしまったようなのです。切れた回路は元には戻りませんが、リハビリ(運動)によってそれを補完するように別回路を強くすることはできます。私のリハビリは主にそれなのですが、別回路を作るのはちょっとやそっとの運動ではできないので、退院して7ヶ月になりますが、今も退院時とさほど変わりません。(少しは良くなっていますけどね)今はそれだけの月日がかかるのだということを、覚悟できたところです。

そして今、私はなぜ自分が”肺塞栓症”などという生命にかかわる病気になったのだろうと考えています。私は若い頃から、東洋医学でいうところの「腎虚」の体質で、「体の巡りが悪い」「毒素を排出できにくく、体内にため込む」体質だと思っていました。そしてそれは生まれながらのものだから、その事を自覚して生きていくしかないと考えていました。

たんぽぽをやっていた時も、疲れがたまってくると、数ヶ月に一度の割合で寝込んでいました。少し調子が悪いと思っても「他のスタッフに迷惑がかかる」と頑張ってしまって、結局限界になり”頭痛と吐き気”で起き上がれなくなり、余計に迷惑をかけるはめになってしまっていたのです。

レストラン「わたすげ」を始めた時もそうでした。レストランの責任者として全てを背負い込んで頑張ってしまった結果が、自分の体を殺すようなことになってしまったのです。

最近やっとわかってきました。「自分の病気は自分で作っているのだ」ということが―。

「真面目で頑張り屋」と言うと聞こえは良いですが、人の性格は両面です。「融通のきかない頑固者」という側面も持っています。私は、こういった自分の性格(かたくなさ)が「腎虚」という体質を作ってきた一因ではないかと考えるようになりました。だから、体のリハビリだけでは自分の体を取戻すことはできないと考え始めています。自分の性格を変えることは非常に難しいですが、少しずつ意識しながら頑なな気持ちを手放していければ、やがては心身共に健康になり、自分自身が楽になるのではないかと思っています。

成澤 敏江(たんぽぽ前共同代表)

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