【憲法改正のシナリオ 騙される人はいるのか?】
最近話題の安全保障に絡めたシナリオ(一つの可能性)について、個人的な見解をお伝えします。
まず、先日も北朝鮮がミサイル発射、そしてジェイアラートという不安装置、恐怖装置を使って人々の恐怖を煽ってきました。
これらパフォーマンスに対し、私たちが騒げば騒ぐほど、怖いと思えば思うほど、戦争したい人たちにとって有利にことが進みます。
まず我々庶民に恐怖をすり込むこと、そして、このままでは攻められるんじゃないか?攻撃されるんじゃないか?という気持ちにさせる事。それが狙いであるように思います。
そして私たちの恐怖や危機感が醸成されたタイミングで、憲法改正を提示してくると思います。
そうすれば、それまでに作られた恐怖や危機感から、憲法改正もやむなしと思うかもしれません。
日本は9条があるから、敵国の先制攻撃に晒されるかもしれない。本気でそう思ってる人もいると思います。
確かに今後、中国や北朝鮮などの脅威は一定程度あるのは認めます。でも、だから憲法改正というのは単純思考に過ぎると思ってしまいます。
そもそも憲法とは何なのか?を簡単に解説してみます。
もちろん私もただのど素人なので、間違ってたらごめんなさい。大筋だけ捉えてもらえれば幸いです。
まず、今の日本には刑法・民法などの法律があります。
これは、私たちが守らなければならないとされてるもので、簡単に言えば私たち庶民を縛る装置でもあります。
法律がある事で一定の秩序が保たれ、縛られる事で守られてもいます。
では憲法は何かというと、政府などの権力側を縛り、我々庶民の権利を守ってくれるものです。
時の政府は様々な法律を国会を通す事で作ることができますが、憲法はその上位にあるので、憲法の範囲を超える法律は作れません。
だから憲法は、私たちに与えられた様々な権利を侵害されないようにする装置でもある訳です。
つまり憲法は、我々庶民の権利を守ってくれる最後の砦でもあると捉えることができます。
それを権力側の都合が良い、骨抜きな憲法に改正するのが、改憲の狙いの一つです。
自衛隊を日本軍とするとか、自衛権だけでは攻められたらどうするんだー!とか、そんな単純な話ではないのです。
私は、個人的には9条の改正には一定の理解を持っています。
自衛隊を明記し、彼らの存在を憲法上でも認めるべきだという気持ちも分かります。
でも、改憲はそこだけではない。
むしろそこ以外が圧倒的に大きいと私は思っています。
緊急事態条項、コレがナチス法のひとつである事は知られてきましたが、改憲の際は、この緊急事態条項も新たな憲法に入れてくると言われています。
緊急事態条項とは何なのか?
簡単に雑に言えば、政府が緊急事態であるとした際に、あらゆる権限を政府に集中できると言うものです。
発令されれば、今は当然のように思ってる私たちの様々な権利を、全て無効にできる威力を持ちます。
要は完全独裁が可能になるということで、緊急事態の名の下に、言論制圧、行動制限、選択の自由の剥奪など、完璧な奴隷社会の出来上がりとなります。
今は当然のように享受している、私たち一人ひとりの様々な権利というは、憲法により守られています。
そして改憲というのは、基本的に権力者に有利で、我々庶民にとってはデメリットの方がはるかに大きくなりやすい。
今の憲法は古すぎて時代に合わないとか、GHQに押し付けられた憲法だとか、今の憲法だと国を守れないとか、そう言う断片的な事ではなく、もし改憲するとするならば、その庇護を最も受けてる私たち庶民が、今より権利が剥奪されそうな点はないのか?という事を、見極めていかなければならないと思います。
もしかしたら、今後私たちの恐怖を更に煽るために、本当に戦争になるかのようなかなり際どいパフォーマンスがあるかもしれません。
人は、恐怖に支配されると、平常時では考えられないほど、非合理的で、狂った判断をする場合があります。
その特性をうまく利用されないように、事前に冷静に、自分自身の考えをまとめておくことをお勧めします。
今回は改憲に向けた、シナリオパターンの一つをお伝えさせてもらいました。
皆様にとって、少しでも何かしらの気付きのきっかけになれば幸いです。
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